スバル「フォレスター」は車好き・走り好きでも評価できる車か?

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車好き・走り好きにとってSUVであるフォレスターは評価できない!?

スポーツ系の車が好きな走り好きや走り屋な人たちにとって、SUVというと、ちょっと違うと感じたり、邪道な感じがしたり、SUVはかっこつけたい人やモテたい人が乗る車だと誤解している人もいるのかもしれない(もちろんそんなことはないが…)。

実際のところはというと、仕事や趣味や家族の都合で「低い」車には乗れない人や、機能的に必要でSUVに乗る人が多いだろう。

スバルのSUVといえば「フォレスター」であるが、フォレスターは、スバルの車らしく車好き・走り好きにとっても満足できる車なのだろうか?それとも普通のSUVと同じで、「走り」を期待してはいけないのだろうか?

少し考えてみよう。

そもそもフォレスターは走るのか?速いのか?

まず、走り好きや走る車が好きな人にとって一番気になるのは、フォレスターは走るのか?または、速いのか?加速はよいのか?ということだろう。

これについては、結論からいうと、十分に速いといえる。

特に2.0リッターターボモデルであるXTのモデルについては、レガシィのDITのモデルと比べてもほんの少し遅いぐらい、逆にいうと少ししか変わらないぐらいだ。

何年か前に某雑誌の筑波サーキットにおけるタイム計測企画を読んだことがあるのだが、レガシィDITが1分12秒台に対して、フォレスターXTグレード(ターボモデル)が1分13秒台であったことを知りたいそう驚いたものだ。レガシィとフォレスターではAWDの種類も異なるし(参考記事:スバルのAWDの種類 )、タイヤもフォレスターはオールシーズンタイヤを履くのにもかかわらずである。

こういったことから、走り好きが走らせたときに、特にターボのモデルであれば加速が遅いということにはならないだろうと思う。

フォレスターの成り立ち

もとはといえばフォレスターは、オンロード寄りのワゴンに近いデザインを持った車だった。

現在(2016年)のフォレスターは、2012年に登場したから4代目であるが、1997年登場の初代フォレスター、2002年登場の2代目フォレスターは、現在のSUVチックな形ではなく、限りなくステーションワゴンに近い形で、走りの良さが一目で見て分かるようなモデルであった。その流れが少し変わったのが2007年登場の3代目で、だれが見てもSUVに見える形へ変更された。

現在の4代目は、SUVとしても堂々たるデザインがよりかっこいいものへと進化している。車のデザインは変われど、走り重視のSUVという位置づけは初代から変わっていないといえるだろう。

SUVボディとしてのデメリット

レガシィやレヴォーグ、インプレッサやWRXなどスバルのターボモデルを好むような走り好きの人たちにとってフォレスターに欠点はないのだろうか?

確かにフォレスターは速いことには速い。しかし、運転をしてみると多少の不満は感じることがあるかもしれないだろう。

それは、3代目からボディをSUV風に拡大したことのデメリットだ。1つはボディ剛性の問題。もう1つはブレーキの問題だろう。

SUVのような大柄なボディを持っているのでセダンやワゴンのようなボディ剛性を高めることはそもそも難しいし、車高(全高・1.7メートル超)も高く、車重(車両重量)も現在の4代目のターボモデルで1.6トンと多少重くなるため影響が出るのがブレーキのききにくさだろう。

もちろん、加速が素晴らしいので飛ばせるけど、実際に飛ばすとなるとちょっと…と思ってしまうような状況になってしまうのかもしれない。

フォレスターのカスタム スバルのSUVだからこそデメリットも大幅な改善ができる

しかし、デメリットを知ってそれほど悲観的になることもないのかもしれないだろう。

フォレスターは他のSUVと比較して、それらへの対策がとてもとりやすい、つまりはカスタムがしやすいからだ。それは、スバルの直径カスタマイズメーカーであるSTIの存在が大きい。

STIは、STI (SUBARU TECNICA INTERNATIONAL) の略称で、スバルにおけるモータースポーツ活動を統括するために設立されたスバルの子会社だ。

また、主な業務内容は、モータースポーツ用ベース車両や競技専用部品の供給、チューニング技術を応用したSUBARUの特別仕様車の企画・開発(tsシリーズなど)、専用アクセサリーやチューニング部品の企画・販売となっている。

このSTIのおかげもあって、フォレスターは他のSUVと比べてもずいぶんとネガティブな部分への対策・改善(カスタマイズ)が行いやすいからだ。具体的には、非常に高度なカスタマイズ用アフターパーツがSTIから販売されていて、そのSTIパーツを組み合わせてカスタマイズすることでネガティブな部分を多くつぶせるからだ。

STIパーツを組み合わせてカスタマイズするだけでフォレスターが別の次元の走らせやすい車に

現在のSJ型フォレスターを例にして考えてみると、ボディ剛性系に不満があれば「フレキシブルタワーバー」や「フレキシブルドロースティフナー」、「サポートサブフレーム リヤ」があるし、ブレーキ系に不満があればSTI製のブレーキパッドセットもある。

その他にも、ダンパーやスプリング、エアロにマフラーなど、これらを全部導入すれば、フォレスターはまた次元の違った1台に進化するはずである。

私のレガシィについても挙動制御系のパーツはSTIパフォーマンスパッケージと同じ内容で全て取り付けているが、また新車時の乗り味とは別の車になっていることを体験済みである。より速く、運転もしやすい車へ進化する感じで、「新車時から標準で装着しておけば、倍の値段がする海外の外車とも、性能や乗り味、乗り心地の面では互角に戦えるのにな…」とも思ったりもするところだ。(参考記事:STIパーツ「フレキシブルサポートリヤ」は装着すべきか? )(参考記事:STI製フレキシブルタワーバーを装着してのインプレッション

他の自動車メーカーを見ていると系列のカスタマイズメーカーでここまでできる会社というのはスバルそしてSTI以外にはないような感じだ。

スバルがあってSTIがある。この両社の関係がスバルブランドを高めることに重要な意味を持っているだろう。STIがあるからスバル車を買う人もいるのだろうと思う。

もちろん、STI以外の他社のカスタマイズパーツにも良いものはたくさんあるが(参考記事:レガシィでのリジットカラーの効果 )、最初に手をつけるべきカスタマイズパーツはやはりSTI製パーツだろう。

「走り」も、「アウトドア」も、「仕事」も、「カッコ良さ」も。フォレスターはよくばりな車

ノーマルの状態では不満に思う人もSTIなどのアフターパーツでカスタマイズすることで、走り好き・走り屋・スポーツカー好きでも十分に満足できる車になるのではないだろうか。

このような意味で、フォレスターは本当に多くの人にすすめられる車だ。

フォレスターは、女性にモテるようなかっこいいSUVであるし、DITモデルであれば、レガシィやレヴォーグなどと比較しても大きく劣らないような速さや強い加速感などももっている。

もちろんそれだけに止まらない。他メーカーには、オフロードをまともに走れないなんちゃってSUVも多い中、フォレスターは「X−MODE」を搭載したAWD(新世代アクティブトルクスプリットAWD)を持ったバリバリのオフロードカーだ。

本当によくばりな1台だ。

アイサイトのファンである私から見ると、あと、アイサイトの停止状態保持機能と車線中央維持機能が付けばこれで完ぺきだろうと思う。

これについてはライバル車やライバルメーカーが追随しているため、早かれ遅かれ対応してくるのではないだろうかとは思う。例えば日産のセレナが自動運転を名乗り始めた今(参考記事:話題の新型車 「セレナ」と「NSX」から見える日産とホンダの未来 )、スバルがフォレスターでも本気をこれから見せてくれることを期待したいところだ。




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