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この記事の内容
ver.2から大幅に進化する次世代アイサイト(EyeSight)
ついにver.3とでも言うべき次世代のアイサイト(EyeSight)が発表された。
私にとってこの発表は、新型のレガシィの発表よりも気になる発表だったりする。ついにモノクロのカメラからカラーのカメラになって、大きくアイサイトが進化していく段階となった。
このたびの進化で1番の注目は、レーンキープアシスト(車線中央維持)とブレーキランプ認識制御の新機能が搭載された全車速追従機能付きクルーズコントロールだろう。
ついにアクセルとブレーキが自動の車から、ハンドルも自動の車へ
今回私が最も注目したのは、クルーズコントロール機能におけるレーンキープアシスト(車線中央維持)機能だ。
アイサイト付のレガシィを保有していて、知らない人からよく言われるのが「ハンドルも自動じゃないの?」「ハンドルも自動だったらいいのにね。」といったコメントだ。
私自身は、ついこの前まではそんなことは、難しいだろうと考えていた(技術的な問題ではなく、お役所的な問題もあるだろうから)が、いよいよアイサイトでも実現するのだ。
事なかれ主義の日本のお役所の考え方も随分と方向転換したものだと思う。
高精度な車線中央トレースを行えるレーンキープアシスト
実際のところは、メルセデスベンツやホンダ、レクサスなどがすでにこのようなハンドルの自動操作のシステムをすでに提供していたりする。
しかし、次世代アイサイト(EyeSight)の売りとしては、車線中央トレースを高精度で行うことができるということがある。スバル以外のメーカーの場合は、白線の認識に単体のカメラやレーダーを利用したりするが、2台のカメラを利用するのはアイサイトだけだ。
それが精度の差になって現れてくると思われ、他社の物はアイサイトの精度にはかなわないところがあると思う。(そういったことが発表会でも発表されている)
ブレーキランプ認識制御の新機能が搭載された全車速追従機能付きクルーズコントロール
もう一つの注目は、ブレーキランプ認識制御の新機能が搭載された全車速追従機能付きクルーズコントロールだ。これも実は相当に画期的な機能だ。
これについては他の自動車メーカーでも、おそらく行っているところはないだろう。具体的には、現在のアイサイト(EyeSight)の場合で全車速追従機能付きクルーズコントロールで走行しているとき、前の車のブレーキランプを踏んでいるのにもかかわらず、システムがアクセルを踏んで加速しようとするときがある。
もちろん前の車との距離が縮まってくるとブレーキを踏むのであるが、これがアイサイトの弱点だと思っていた。この機能についてはアイサイトのユーザーとして、実際にそれができれば良いなと考えていたことで、まさか実現されるとは思いもしなかった。
カメラをカラー化したことの恩恵だ。こういった改善は素晴らしいと思う。また、ブレーキランプだけではなく、信号機にも対応したとのことであるが、まだ詳細は発表されておらずこれについても興味深い。
大幅に進化する安全運転支援機能
上記が、私が注目する2つのポイントであるが、大幅に進化する安全運転支援機能についても注目に値するだろう。
速度差30キロ/hまでであったプリクラッシュブレーキは速度差50キロ/hまで拡大され、同様に速度差50キロ/hまでであったプリクラッシュブレーキアシストは速度差70キロ/hまで拡大される。
高速道路以外での街中での使用であればほとんど場合、カバーできるようになるだろう。なお、作動する認識角度も広範囲に拡大している。また、VDCを使用して衝突間際の危険回避能力を高める「危険回避アシスト」機能やバック時のブレーキとアクセルとの踏み違いを防止する「AT誤後進抑制制御」機能など、地味ではあるがとても心強い新しい機能が装備されることも注目だ。
アイサイト(EyeSight)搭載車を来年以降に検討している人にとってはとても楽しみなニュースであっただろうと思う。
次世代のアイサイト(ver.3?)まで待つべきか?
先日、次世代のアイサイト(EyeSight)について発表されが、実際のユーザー視点から見ても良い意味で期待を上回る内容であったと思う。
これからアイサイト(EyeSight)搭載車を購入しようと考えている人も多いと思うが、この次世代のアイサイト(EyeSight)の発表情報なども見ていると、現行モデルを購入しようか、または次世代型まで待とうか、購入を迷っている人も多いと思う。どちらがいいか少し考えてみたい。
次世代アイサイト最初の搭載車種は、来年発売されるであろう新型のレガシィか?
おそらく次世代のアイサイトが最初に搭載される車種は来年発売されるであろう新型のレガシィだろう。
本や雑誌、インターネットからいろいろな情報を読んでいてもそんな感じの内容が多い。こういった最新技術を、スバルの場合は、レガシィから順次搭載されるという場合が多いので違和感も少ないだろう。
アイサイトが欲しくてレガシィ(B4・アウトバック)を購入するのであれば、来年まで待った方が良い
先日の次世代アイサイト(EyeSight)の技術発表の通り、アイサイトは安全性、使い勝手ともに大幅に進化することが既にわかっている。高速走行時におけるハンドルを自動で操作してくれる「レーンキープアシスト」機能や、前の車のブレーキランプまで認識して車速を制御する「全車速追従機能付きクルーズコントロール」など、アイサイトを使用した運転の快適性は大幅に向上すると予測される。
危険回避できる速度差が高まったことや、VDCベクタリング制御を使用した「危険回避アシスト機能」など、安全性の大幅な向上も見逃せない。(VDCベクタリング制御ということは、通常走行時においてもVDCベクタリング制御が入るのか?など別の意味で興味深い)ともかく、次の世代のレガシィとアイサイトは大幅な進化を遂げることは確実だろう。
そのような意味では、私は来年の新世代まで、アイサイト付のレガシィを購入するのを待った方が良いと思う。ツーリングワゴンを除いてであるが。
【参考関連記事】次世代のアイサイト(EyeSight)は期待できるか?
最大の問題は、ツーリングワゴンの消滅の可能性
私も含めツーリングワゴン乗りの人にとってはショッキングなニュースかもしれないが、レガシィのツーリングワゴンは、インプレッサベースの派生新車種にバトンタッチして、無くなる可能性が現在のところ(2013年10月現在)噂されている。
この派生新車種は、11月の東京モーターショーではおそらく発表されるであろうから、じきにそれについてもわかってくるだろう。
B4やアウトバックに乗り換えてもいい人は問題ないと思うが、いろいろな事情や好みにより、ツーリングワゴンしか乗りたくないという人にとっては頭の痛い問題だろう。
レガシィではなく、新しく登場する新車種への乗り換えもあると思うが、こちらは確実に現行車種よりも車格が小さくなり、室内が小さくなってくると思うし、ダウンサイジングによって排気量(馬力・トルクなども)が一回り小さいものが用意される可能性があるので乗り換えは難しい部分があるかもしれない。
新しいアイサイト(ver.3?)の登場はとても喜ばしいことであるが、ツーリングワゴン乗りにとっては手放しで喜べる、そんな状況でもないのかもしれない。