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この記事の内容
私が新しいレガシィ(6代目アウトバックまたはB4)に乗り換えない(乗り換えられない)理由
スバルはレヴォーグをレガシィツーリングワゴンの代わりに登場させ、レガシィツーリングワゴン意外のレガシィは生き残らせるという決断を行った。レガシィツーリングワゴンは消えたが、レガシィアウトバックやレガシィB4などは日本でも販売される。(参考記事:レガシィB4(2015年型)を試乗しての感想と評価。新型レガシィは買いか?(試乗記) )
しかし、多くの歴代レガシィツーリングワゴンオーナーは、それらの新しいレガシィに乗り換えるかというとそうでもないように思える。私は乗り換えるのが難しい1人であるが、その理由についてここでまとめてみたい。
同じアイサイトのバージョン3でもレガシィには車線中央維持機能はつかないこと
私が新しいレガシィシリーズに最も興味を感じない理由が、この「車線中央維持機能」がつかない」というものだ。
アクティブレーンキープ機能はつくのだが、車線の中央を維持する「車線中央維持機能(レヴォーグに装備)」ではなく、あくまでも車線をはみ出しそうになったときに車線の中に戻そうとするレーンキープ機能にしか過ぎない。車線をはみ出さないという処理のみにとどまるのだ。
多くの人にとってここまでの違いはそれほど認識しない場合も多いと思うが、私にとってはアイサイトにおける停止状態保持機能の有無くらい、大きな違いとしてとらえられるのだ。中央維持機能とアクティブレーンキープ機能とでは、自動運転時代以降の機能と自動運転時代以前の機能との違いくらい大きな差があるのだ。
【追記(2016/09/28)】
スバルの年改(年次改良)によって車線中央維持機能(アイサイト(ver.3))が追加されています。後はターボモデルの追加を待ちたいところです。
(スバルプレスリリースへリンク)
スバル レガシィ アウトバック/B4 を改良
http://www.fhi.co.jp/press/news/2016_09_08_2845/
ターボモデルがない
エンジンについても大きな不満がある。新しいレガシィシリーズは、2.5リットルのNA自然吸気エンジンのみの設定であるのだ。
確かにこのエンジンも良いエンジンではある。静かで滑らかに回るし、扱いやすく良いエンジンであることは理解できるが、それ以上のインパクトを感じない。
高トルクを安価な軽油で発生させるマツダのアテンザのようなディーゼルエンジンなどと比較するとどうしてももう一息のところで魅力では負けている。昔からの良さ以外の何か目新しいものがないのだ。
加えて私のような走り好きの人間にとっては、2リッターターボのような、もう少しパンチのあるエンジンが欲しいと思うところだ。
車幅が1800ミリを超えたこと
マツダのアテンザ同様に新しいレガシィに関しても車幅が1800ミリを超えてしまった。サイドミラーを含めると2メーターを超えてしまう。
車幅が広くなるのは、運転が面倒になり、マイナス要素だろう。以前にマツダのアテンザを運転した際に、やはり車幅が広く、気を使うと思ったことがある。
しかし、アテンザの販売が好調であるように、この部分についてはさほど大きな問題ではないのかもしれない。私も大きな車は好きだ。確かに、運転には気をつけないといけないが、運転できないようなサイズではないとも考える人も多いかもしれない。
マルチファンクションディスプレーを別途でレヴォーグのように持たないこと
これは小さな理由になってしまうが、レヴォーグのようにセンターコンソール部分にマルチファンクションディスプレーを持たないことも見劣りしてしまうひとつの要因だ。
レヴォーグはセンターコンソール部分にマルチファンクションディスプレーを持つが、レガシィはもたない。実際、レガシィの場合は、スピードメーターパネルの中央部分にマルチインフォメーションディスプレーを持つ。
しかし、レヴォーグのようにスピードメーター部分よりもセンターコンソールの部分のほうが視認性は格段に上だ。前方から視線をそれほど話さなくとも確認することができ、安全運転の上でも良いだろう。その点は残念だ。
「どうせ日本では売れないだろう」という思いと「売れては困る」という思い
このように、新型6代目のレガシィのスペックや、リリースの仕方を考えると、あえて日本市場ではレガシィが売れないように仕向けていると考えることもできるだろう。今回のレガシィは、あえて売れないようにしているのではないだろうか。
理由もなんとなくは想像できる。それは、日本を照準に定めて開発したレヴォーグやS4の売り上げに影響が出ると困るからだ。できるだけ多くの人にレガシィを諦めてもらい、その分レヴォーグやS4にオーダーを集中させ、ヒットを作り出す。万一にでも、レガシィが売れてしまうようなことがあれば、レヴォーグやS4のオーダーが確実に食われてしまうことをスバルも危惧しているのだろう。
そう考えると、レガシィの車の魅力はそう高くはないが、スバルの戦略としては狙いからは外れていないのかもしれない。