レガシィやレヴォーグのサスペンション(ショックアブソーバー(ダンパー)など)の交換について考える(交換時期・アイサイトとの関係・メーカー他)

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この記事の内容


オイルやタイヤと同じように走す行距離や年数に応じて劣化するサスペンションの「ショックアブソーバー(ダンパー)」

車の定期交換パーツといえば、オイルやバッテリー、タイヤなどが思い浮かぶだろう。

しかし、車に詳しい人でもない限り思い浮かばないのがサスペンション、特にショックアブソーバー(ダンパー)ではないだろうか?

エアサスペンション車などの特殊なサスペンションを除き、一般的に車のサスペンションは、ショックアブソーバーとコイルスプリングなどから構成されている。

ショックアブソーバーもその他の消耗部品と同様に、走行距離や年数に応じて少しずつ劣化していくパーツで、交換も必要になってくる消耗部品の1つだ。

なお、コイルスプリングについてはショックアブソーバーとは異なり比較的に長生きで、われやヒビ、さびなどの損傷がある場合を除いて、定期交換などは原則不要なパーツだろう。

「ショックアブソーバー(ダンパー)」の交換時期を判断するのは難しい

しかし、一般的に「ショックアブソーバー(ダンパー)」の交換時期を判断するのは少し難しいことだ。

ショックアブソーバーが劣化していても、年月をかけてゆっくりと劣化したような場合には、実際に車に乗っていても気づかないという場合も多々ある。

また、ショックアブソーバーが重度に劣化していても、車が走行できないというわけではないため、それも判断を難しくするところだ。

ただし、ショックアブソーバーが重度に劣化していた場合、揺れが収まらないだけでなく、ハンドリング性能やブレーキ性能、直進安定性が低下しているため、安全運転にも支障をきたしてしまうことに注意が必要だ。

一般的なショックアブソーバー交換の目安(走行距離・年数)

私のレガシィについても、年々少しずつフラットさが失われている(ショックアブソーバーの劣化により)のは確かで、購入当初のフラットな乗り心地を懐かしく思うところだ。

購入からまもなく、常磐道の三郷ICから水戸ICまでのまるでアウトバーンのような道をフラットに駆け抜けたときの感動は忘れられない。

しかし、今ではそのときと比較してすると「あれっ?」という感じで、その感動は無くなってしまっている。

私のBR9レガシィ(B型)についてももう登場から7年が経過し、もうそろそろショックアブソーバーにがたがきているのだろう。

ショックアブソーバーは、走行距離や年数などに応じて、通常走行であっても少しずつ劣化していくものであるが、どれくらいで交換すべきだろうか?

交換の目安について考えてみよう。

大きな目安としては、以下のような症状があるだろう。

・揺れ多くのなった
・揺れが大きくなった
・揺れが収まりにくくなった
・子どもや家族などの同乗者が酔いやすくなった
・ごく低速のクリープ現象(走行)時に急ブレーキをかけてみて車の揺れが大きく収まらない

上記のような場合には、ショックアブソーバーが劣化して正常に動作しなくなっている可能性が高い。

私の車の場合には、距離をそれなりに走ってからは、子供が酔いやすくなっていたということもあったし、最近では運転している自分自身も酔うようなってしまっていたのだが、最近になるまでショックアブソーバーが原因だとは気がつかなかった。

このような場合には、ショックアブソーバーを新品に交換してやることで、新車時に近いような乗り心地によみがえる。

私のレガシィにもパーツとして装備されているKYB(カヤバ)サイトはこれに関して情報が充実していて興味深い。

(参考リンク:ショックアブソーバについて|KYB CLUB

このKYBのサイトにおいては、ショックアブソーバーの交換の目安は、走行50,000キロ、または5年以上経過した時点だそうだ。

確かに、他のサイトでも5万キロから10万キロぐらいとする意見が多い。

私のレガシィもそれのどちらにも該当するが、寿命はそれほど長くなさそうでもある。

また、過去に5万キロを超えた時点ぐらいから乗り心地も悪化していた気もする。

ボディの補剛パーツをそれなりにセットしているため、サスペンションにかかる力はそれなりだろうから、私のレガシィの場合はもっと早く寿命を迎える場合というのもありそうだ。

KYB製のショックアブソーバーに交換するする人の多くは8年目

もう少しKYBのサイトを見ているとさらに興味深いものがある。

ショックアブソーバに関するお客様の声|ショックアブソーバについて|KYB CLUB」というページだ。

このページはKYBのショックアブソーバーに交換した人のユーザーアンケートの結果内容を解説したページだ。

それによると、一般的にショックアブソーバーの交換時期として最も多いのが8年目だそうだ。

もう少し広い範囲で見ると、走行距離では、5万キロから8万キロ、年数では5年から8年で交換をする人が多いようだ。

やはり、ショックアブソーバーのへたりの限界というのは8年目、または8万キロぐらいに多くの場合はくるのだろう。

ショックアブソーバーのへたりに我慢できなくなって交換する人も多いだろうから、実際のへたりは6万キロから7万キロあたりで既にきているのかもしれない。

面倒な人は7年目の車検の際に、リフレッシュしてしまうというのが、特に考えなくてよいので楽だろう。

7年が経過すれば、どんな新車保証も既に終わっているので、新車保証の面でも面倒がなくてよいだろう。

アイサイト車の大きな問題点 社外サスペンション関連部品への交換

レガシィやレヴォーグなどのアイサイト搭載車は、サスペンション関連部品の社外品の交換は非推奨なため、アイサイトなどに関わるトラブルについては自己責任となってしまう点が特に重要となってくる。

保証期間がまだ残っている状態で、ショックアブソーバー等のサスペンション関連部品を社外品に交換した後に、アイサイトやその他の関連箇所にエラー等の不具合が出た場合、保証の対象外となってしまう可能性もある。

そのため、保証期間が終了した時点、5年か、保証を延長している人は7年経過後ぐらいがベストになってくるだろう。

もちろん、アイサイトなどに不具合が生じた場合は自己責任となってくるが、期間が終わっていれば新車保証が受けられないということにはならないからだ。

そういったことから、新車購入してすぐサスペンション(ショックアブソーバー)を変更したいという人も多いだろうが、アイサイトがらみの不具合が生じた場合のことを考えるとあまりはおすすめはできないだろう。

サスペンション(ショックアブソーバー)交換時の選択肢

例えば、年数や走行距離がそれなりに多くなって、ショックアブソーバー(ダンパー)がへたってきたことにより、それを交換する場合、どのような交換の選択肢があるのだろうか?

主には選択肢として以下の3つあるだろう。

選択肢1 純正ショックアブソーバーから純正ショックアブソーバーへ新品交換する

性能的にみてもあらゆる問題から見ても一番ベターな選択肢が、純正ショックアブソーバーを新品交換することだ。

新車時との性能の差が(良くも悪くも)なく、交換することで新車時の乗り味に近づけることができるだろう。

また、性能面でみても、下手な社外の製品を購入するぐらいであれば性能面でも安心できる。

また、アイサイトの問題も生じない(はず)ので一番お勧めできる。

しかし、問題は価格だろう。

一般的に、純正パーツはそれなりに高価で、ディーラーの交換作業料までを含めると相当高価な金額になってしまう可能性もある。

同じ価格で考えれば、社外品のよりよい製品が買える可能性もある。

これについては、性能・価格面等であまりこだわりはなく、面倒でないほうがよいと考える人には向くだろう。

選択肢2 純正ではないが純正形状のショックアブソーバー(ダンパー)やサスペンションキットへ交換する

価格面から考えると、純正に次いでベターな選択肢は、純正のショックアブソーバーに近い、車種対応の社外部品へ交換することだろう。

レガシィやレヴォーグなどの場合、純正製品がKYB(旧:カヤバ)製もしくは、ビルシュタイン製というところだろうが、もしKYB製であれば、純正からそのまま交換すれば良いというような同じKYB製対応品なども販売されている。

これは、ビルシュタイン製でも同様で、ビルシュタインを採用するレガシィ、レヴォーグ対応のビルシュタイン製ショックアブソーバーも販売されている。

純正部品ではないものの、純正KYB製ショックアブソーバーからKYB製ショックアブソーバー、ビルシュタイン製ショックアブソーバーからビルシュタイン製ショックアブソーバーということであれば、同じブランドのパーツであるだけに安心感が高いだろう。

ちなみに、KYB社の場合は、「New SR SPECIAL」と「Lowfer Sports」とういう製品だ。(詳しくは下記参照)

「New SR SPECIAL」は、純正ショックアブソーバと同等の形状を採用し、耐久性など品質はそのままに、減衰力特性を最適化したショックアブソーバーとなる。

ショックアブソーバーの固さを純正よりも少し固くすることで、そこまで硬くないけどシッカリ走ることを目指したセッティングとなっている。

そういったことから、欧州車のような少し固めでフラットな乗り心地を目指すぐらいであるならば、そこまでは達成できないかもしれないが、とても手軽で安価に交換できベストな選択だろう。

逆に、純正以上に足回りが固くなることを嫌う人に取っては、選択肢としては難しいかもしれない。

アイサイト等にトラブルが生じた場合は自己責任となるが、車高などにおいて変更が少ないので、トラブルが最小限に抑える効果も期待できる。

その他、純正形状ショックアブソーバーは、ビルシュタインで有名な阿部商会やエナペタルからもそれなりに高価であるものの発売もされている。

選択肢3 他のパーツメーカー・アクセサリメーカーから販売されている車高調などのサスペンションキット、ショックアブソーバー(ダンパー)単体へ交換する

どうしても足回りの固さを自分好みにしたい場合や、車高を下げてローダウンさせたい場合など、上のKYBやビルシュタインなどの純正形状のショックアブソーバーでは満足できない場合はどうするべきだろうか?

そのような場合には、純正ではない他のパーツメーカー・アクセサリメーカーから発売されているサスペンションキットやショックアブソーバー単体へ交換するとよいだろう。

上の2つの選択肢とは異なり、過度なローダウンなどの車体前後の車高に大きな変更がある場合、アイサイトに問題が発生する可能性も高まるという問題はある。

サスペンションの改造によるトラブル発生時は自己責任となってしまう点に注意が必要だ。

上でも触れたとおり、新車保証への影響もあるため、新車保証期間中の社外サスペンションへの交換は慎重に考える必要がある。

ただし、新車の保証期間が終了している場合は、自己責任のもとで自分好みのサスペンションを探し、装着してみても面白いのかもしれない。

純正でKYBのショックアブソーバーを装着しているモデルにビルシュタイン製ショックアブソーバーにしてみたり、若干だけ車高を下げてみたりなども試す価値はあるのかもしれない。

できる限り純正の状態から大きく変更しすぎないことが、アイサイトの誤作動などを誘発しないために重要だろう。

下では、社外メーカー・ブランドのショックアブソーバー(ダンパー)、サスペンションキット、車高調などについて一部紹介してみたい。

レガシィ(BR9)・レヴォーグなどに対応するサスペンションキット、ショックアブソーバー(ダンパー)、ネジ式車高調、全長調整式車高調について

レガシィ(BR9)・レヴォーグなどに対応するサスペンションキットやショックアブソーバー(ダンパー)、ネジ式車高調、全長調整式車高調を発売しているメーカーやその商品についてざっとであるが下にまとめてみようと思う。

一部、レガシィ(BR9)・レヴォーグのどちらかの車種に対応しない商品もあるし、他のメーカー・車種であっても対応商品があるものもある。

分類1 純正形状のショックアブソーバーやサスペンションキット(ローダウン仕様含む)

純正形状で設置が容易で、比較的値段も手頃なのが純正形状のショックアブソーバー(ダンパー単体)だ。

汎用品から高級品まで意外と種類があることに驚かされる。
製品例としては以下の様なものがあるだろう。

KYB – NEW SR SPECIAL

KYBサスペンション車の場合、純正に近いのがこのKYBのNEW SR SPECIALだろう。

価格もこういったショックアブソーバー(ダンパー)の中では低価格なのも嬉しい。

(参考リンク:NEW SR SPECIAL|STREET|KYB CLUB
(参考リンク:NEW SR SPECIAL(楽天))
(参考リンク:NEW SR SPECIAL(Amazon))

KYB – Lowfer Sports

NEW SR SPECIALや純正ショックアブソーバーよりも数センチ程度ローダウンさせた純正形状ショックアブソーバーがLowfer Sportsだ。

ローダウンなコイルスプリングとセット販売されたL-KITもあり、NEW SR SPECIALと比較してもそれほど価格が変わらず、ローダウンに興味がある人にはおすすめだ。

(参考リンク:Lowfer Sports|STREET|KYB CLUB
(参考リンク:Lowfer Sports(楽天))
(参考リンク:Lowfer Sports(Amazon))

CUSCO(クスコ) – touring A(ツーリング エー)

CUSCO(クスコ)の純正形状ショックアブソーバーが『CUSCO touring A(クスコ ツーリングエー)』だ。

最大の特徴が「減衰力40段調整」だ。

自分の好みに応じて足回りの固さを決めたい人にとっては調整する楽しみがあるだろう。

また、別売りではあるものの電調式減衰力調整コントローラー『e-con2』にも対応しているため、これを装着することで容易に運転席からでもセッティングを変更することも可能になる。

(参考リンク:touring A ツーリング エー 製品情報 クスコウェブサイト
(参考リンク:CUSCO touring A(楽天))
(参考リンク:CUSCO touring A(Amazon))

阿部商会 – ビルシュタイン BTSキット(B12・純正形状ローダウンサスペンションキット)

KYBからビルシュタインに変更したいと考えた場合、値段も手頃で比較的に簡単に交換を行いやすいのが、阿部商会から販売されているビルシュタインのビルシュタイン BTSキット(B12・純正形状ローダウンサスペンションキット)だろう。

BR9モデルのレガシィツーリングワゴンの場合、ビルシュタイン BTSキット(B12)が販売されており、値段も車高調キットや純正KYBダンパーなどと比較しても手頃だ。

手頃に高品質なビリシュタインダンパーへ変更できるのが阿部商会のビルシュタインキットなどの魅力だろう。

なお、レヴォーグの場合、BTSキットは取扱いはないものの、純正形状スポーツダンパー(B6)の取扱いがあり、その他ネジ式車高調整サスペンションキット(B14)他、減衰力調整機能付ネジ式車高調整サスペンションキット(B16)の取扱いもある。

対応する純正形状スポーツダンパーがあれば、とてもコストパフォーマンスが高くおすすめだろう。

(参考リンク:SUBARU スバル | BILSTEIN ビルシュタイン
(参考リンク:ビルシュタイン BTSキット(楽天))

COMDRIVE(コムドライブ) – exmotionサスペンションキット URBAN BLUE

レガシィともレースを通じて関係が深い山野哲也氏(元R&D SPORTレーシングドライバー)が開発を行うサスペンションキットがexmotionサスペンションキットだ。

走るステージに合わせ”URBAN BLUE”、”INTERSTATE SILVER”、”ATHLETE’S ORANGE”の3タイプが用意されている。

使用用途や車高ダウン値、乗り心地、減衰調整の有無などニーズに合わせた仕様にて製作可能なオーダーメード仕様のサスペンションキットだ。

exmotionのサスペンションキット URBAN BLUEについては、レガシィB4(BM9)のデモカーなども用意されておりとても興味深い。

(参考リンク:COMDRIVE コムドライブ

株式会社ラック – el SPORT Damper V0(ダンパーV0 )

エルスポーツ・ダンパーのエントリーモデルのダンパーがel SPORT Damper V0(ダンパーV0 )だ。

エントリーモデルとは言っても内部構造、構成部品は全グレード共通の精度の高い部品を使用しており、一台ずつオーダーメードシステムで製作されている。

純正形状のため車高の変化を望まない人でも、純正スプリングとの組み合わせが可能で、純正スプリングに社外ダンパーを組み合わせた際に感じるアンバランスな感覚や純正の車高にあわせて製作されたダンパーにローダウンスプリングを組み合わせて感じる不快な底突き感もないのがメリットとなる。

(参考リンク:ラインナップ of LUCK OFFICIAL WEB SITE

エナペタル – プレミアムオーダーライン

標準仕様がどのメーカーのショックアブソーバーでもビルシュタイン製のショックアブソーバーに変更できる可能性があるのがこのエナペタルのプレミアムオーダーラインだ。

BILSTEINパーツを使用してオーダーメードでダンパーを製作してくれるもので、現在リストにない車種でも相談等に応じてくれる。

オーダー対応表のない車種でも対応してくれる場合も多く、きめ細かなリクエストを伝えることができたりと高価(ダンパー単体であれば車高調付きのサスペンションキットを購入するよりも安い)ではあるが、オーダーメードの良さを感じることができるだろう。

もちろん、OH等にも対応するため、OHするような人であれば、トータルコスト面では安くなってくるのかもしれない。

「まずは」エナペタルという人もいるだろうし、もしくは私もそうだが「いつかは」エナペタルという人もいるのではないだろうか。

(参考リンク:プレミアムオーダーライン

分類2 ネジ式車高調

以下分類2と分類3は、車高調となる。

車高調は、現在よく販売されているもので大きく分けるとネジ式車高調と全長調整式車高調に分けられるだろう。

まず1つめの、ネジ式車高調は、スプリング下の部品(ロワシート)を調整することで車高を上下させるものだ。

このネジ式車高調の場合、過度なローダウンを行うほど、ショックアブソーバーのストローク量に影響を及ぼしてしまう(過度なローダウンの場合ストローク量が減ってしまう)仕組みのため、底突き、乗り心地の悪化などの原因となってしまう。

理想を言えば、下に記載のあるような全長調整式車高調が良いが、価格の安さなどからネジ式車高調が選ばれる場合もあるだろう。

以下、いくつかを紹介しよう。

CUSCO(クスコ) – street A(ストリート エー)

CUSCO(クスコ)のネジ式車高調が『CUSCO street A(ストリート エー) 』だ。

ちなみに、これはレヴォーグには用意されていない(全長調整式のstreet zero (ストリートゼロ)が用意される)。

上のtouring A(クスコ ツーリングエー)と同様に、最大の特徴が「減衰力40段調整」だ。

自分の好みに応じて足回りの固さを決めたい人にとっては調整する楽しみがあるだろう。

それに加えてstreet A(ストリート エー)は、車高の調整が可能となる。

また、別売りではあるものの電調式減衰力調整コントローラー『e-con2』にも対応しているため、これを装着することで容易に運転席からでもセッティングを変更することも可能である。

(参考リンク:スポーツ、セダン、ツーリングワゴンに赤のストリート エー エー 製品情報 クスコウェブサイト
(参考リンク:CUSCO street A(楽天))
(参考リンク:CUSCO street A(Amazon))

TEIN – STREET BASIS Z

レガシィのみではあるが、TEINのネジ式車高調が『STREET BASIS Z』だ。

複筒式ショックアブソーバーでシールド構造になっているため、OHはできない構造となっているものの、安価で高品質なのが特徴となっている。

また、サビ対策等もしっかり行われており、3年6万キロ保証+固着保証となっている点も降雪地域で4WDに乗る人にとっては心強い。

(参考情報:TEIN.co.jp: STREET ADVANCE Z / STREET BASIS Z – 製品紹介
(参考リンク:STREET BASIS Z(楽天))
(参考リンク:STREET BASIS Z(Amazon))

阿部商会 – ビルシュタイン BSSキット(B14・ネジ式車高調整サスペンションキット)

上で触れたBTSキット(B12・純正形状ローダウンサスペンションキット)を更に機能性を高めたのがこのBTSキットだ。

車高が固定のBTSキットとは異なり、このBSSキットの場合、好みの位置までローダウンの調整を行うことができるのが特徴だ。

BR9レガシィの場合、B16(減衰力調整付ネジ式車高調)も過去には用意されていたが、現在では販売終了となっている。

レヴォーグにおいてはB14・B16ともに販売されている。

(参考リンク:SUBARU スバル | BILSTEIN ビルシュタイン
(参考リンク:ビルシュタイン BSSキット(楽天))

分類3 全長調整式車高調

最も機能的には優れていて、値段も高価であるのがこの全長調整式車高調だ。

上で「ネジ式車高調は、過度なローダウンを行うほど、ショックアブソーバーのストローク量に影響を及ぼしてしまう(過度なローダウンの場合ストローク量が減ってしまう)仕組みのため、底突き、乗り心地の悪化などの原因となってしまう。」と書いた。しかし、この全長調整式車高調の場合、ショックアブソーバーのストローク量に影響を及ぼさないため、ローダウンの量が乗り心地の悪化などに直接関係しない点が美点となる。

以下、いくつかを紹介しよう。

LARGUS – Spec S

全長調整式車高調であるのにかかわらず、10万円弱の安さで購入できるコストパフォーマンスに優れた車高調がLARGUS(ラルグス)のSpecSだ。

短筒式で減衰は32段調整が可能、またOHも可能、それなのに純正ショックアブソーバー単体価格とさほど変わらないという値段は驚きだ。

車種展開も180種類以上も専用に開発されており、
保証については1年間となっており最低限の保証もされていて安心だ。

(参考リンク:SpecS 車高調 || 製品情報 || LARGUS
(参考リンク:LARGUS Spec S(楽天))
(参考リンク:LARGUS Spec S(Amazon))

RS★R – Basic☆i / Best☆i

足回りなどのパーツなどにおいてよく知られたメーカーの1つがRS★Rだろう。

そのRS★Rが販売する全長調整式車高調が、Basic☆iとBest☆iだ。2つとも短筒式の全長調整式車高調であるところは共通している。

その他、スプリングに定評のある「Ti2000」スプリングを用いており、このスプリングについて乗り心地の好みを踏まえて3種類から選ぶことができる点や1年または1万キロの保証制度についても共通となっている。

では、具体的な2つの違いはというと、減衰力調整機能がの有無だ。Basic☆iは、減衰力固定の全長調整式車高調であるのに対し、Best☆iは、36段階の減衰力調整機能を装備しているということだ。

こういった違いにより、Basic☆iはBest☆iと比べ安価で購入しやすくなっている。

(参考リンク:SPORT-SERVICE RS★R / 製品案内-車高調
(参考リンク:RS★R BASIC☆I(楽天))
(参考リンク:RS★R BASIC☆I(Amazon))
(参考リンク:RS★R BEST☆I(楽天))
(参考リンク:RS★R BEST☆I(Amazon))

BLITZ – DAMPER ZZ-R

高品質の全長調整式車高調ながら、価格もリーズナブルで人気の高いのが、BLITZの 『DAMPER ZZ-R』だ。

単筒式(モノチューブ)構造採用の、全長調整式ショックアブソーバーで、32段減衰力調整機構を採用し、幅広い減衰力調整が可能となっている。

なお、アルミ製のアッパーマウント、ロックシート、ブラケット(一部)を採用しており、高い強度と軽量化を両立している。

また、優れたオーバーホールサービス(カートリッジ先出しのオーバーホール)や3年間もしくは60,000キロ保証などアフターサービスにも優れたメリットを持っている。

(参考リンク:DAMPER ZZ-Rの特徴 – BLITZ
(参考リンク:DAMPER ZZ-R(楽天))
(参考リンク:DAMPER ZZ-R(Amazon))

HKS – マックスIV GT

上のBLITZのDAMPER ZZ-R同様に人気の全長調整式車高調がHKSの『マックスIV GT』だ。

30段階の減衰力調整機構付きの単筒式ショックアブソーバーでOH(オーバーホール)も可能だ。

表面には、PNEコートを採用し、一般的な亜鉛メッキに比べて5倍以上の耐食性を誇るのも特徴だ。

2年4万キロの保証となっており、DAMPER ZZ-Rなどの3年6万キロの製品と比較すると若干劣るもものの、保証も優れている。

(参考リンク:マックスIV GT 製品情報 | サスペンション | HKS
(参考リンク:マックスIV GT(楽天))
(参考リンク:マックスIV GT(Amazon))

オーリンズ – DFV

高価ではあるものの、性能面では定評のあるサスペンションにオーリンズのDFVがあるだろう。

DFVとは、デュアル・フロー・バルブの略で、伸び側、圧縮側それぞれのバルブセッティングが独立して行えるような構造となっている。

大まかには「メインバルブ+20段調整オリフィス+DFV」という構造で、ドスンとなりがちな低速域でも、そうはならないようになっている。

低速域でのしなやかさな乗り心地を保ちながら、高い運動性能を実現しているという、相反する部分の問題を解決する優れた減衰力特性を実現しているのが特徴だ。

この低速域や極低速域でのドスンと言う感覚は確かにビルシュタインなどにも見られ、ビルシュタインもそれを自覚しているようだ。

ビルシュタインは「ダンプマチックⅡ」のような複数のバルブを搭載モデルを開発しているのはその証拠だろう。

その課題をDFVで昔から解決しているオーリンズは素晴らしいし、ダンプマチックⅡ搭載車を羨んでいる人に取っては、高価ではあるもののDFVという解決策があることも知っておくと良いだろう。

(参考リンク:メーカー別ラインナップ適合表 Subaru|オートモーティブ オーリンズショックアブソーバー[ÖHLINS Advanced Suspension Technology]
(参考リンク:オーリンズ DFV(楽天))

その他全長調整式車高調

K2 GEAR – REIZ車高調 Kit

(参考情報:メインページ(K2 & 平山自動車工業))

湾岸 – MONOCEROS SPLサスペンションシステム

(参考情報:-HANDLING- WANGAN official web site

レガシィ・レヴォーグにかかわらず車の足回りのカスタムは難しい

レガシィ・レヴォーグにかかわらず車の足回りは難しい。
何よりも選択肢がとても多すぎることが大きな問題であるし、費用が相当にかかることも別の大きな問題となる。

サスペンションなどの足回りを交換しようと思っても、どのような種類のサスペンションキットや車高調、ショックアブソーバーに変えるのか?、どのメーカーの商品を選ぶのか?どのようなどのような固さにするのか?、どのくらいの車高にするのか?など選択肢が多く、数限りない。

また、装着についてもディーラーで装着したほうがいいのか?タイヤショップやカー用品店で装着しても良いのか?車高やライトへの影響、予防安全装備、クルーズコントロール装備への影響などはないのか?など考えないといけないこともいっぱいだ。

簡単に整理すると、足回りのへたりを単純に解消したい人は、純正、もしくは純正形状のショックアブソーバー交換がコスト的にもおすすめだ。

または、足回りのへたりをきっかけとしてローダウンしたいだけの人は減衰力固定式の車高調や車高調機能のないシンプルなローダウンサスペンションキットなどがおすすめできる。

その他、ローダウンだけていなく減衰力なども徹底的にカスタマイズしてみたいひとは、それなりにコストもかかってしまうものの減衰力調整機能がついた全長調整式車高調がおすすめだろう。

今回の記事は相当に長くなってしまって読みにくく反省だが、少しでもお役に立てば幸いなことだ。




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