三菱「アウトランダー」の「e-Assist(イーアシスト)」とスバル「アイサイト」を比較してみた

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スバルの「アイサイト」は、スバル車の売れ行き自体を大きく引き上げる原動力となり、運転支援システムの高級車以外の大衆車への普及のパイオニア的存在となりつつあると思う。

スバル以外の自動車メーカーについては、その様子を横目で見ながら、これから同様の技術を市場に投入させてくるのは間違えないだろうと思う。
さっそく、アイサイトのライバルとして登場した技術が、三菱「アウトランダー」が採用する「e-Assist(イーアシスト)」だ。

三菱とスバルは、ランサーエボリューションとインプレッサで優れた車を出し合い争った仲であるが、こういった運転支援システムでも競い合うということになるとは、この2社の関係というのは実に面白いと思う。
ところで、三菱「アウトランダー」が採用する「e-Assist(イーアシスト)」という技術は、アイサイトを超えるものだろうか?
少し考えてみた。

■主要機能の概要と比較

基本的には、スバルの「アイサイト」と同様の運転支援システム(機能の集合体)である。
「レーダークルーズコントロールシステム」、「衝突被害軽減ブレーキシステム」、「車線逸脱防止警報システム」の3つの機能からなる。

スバルの「アイサイト」の場合は、「プリクラッシュブレーキ」、「全車速追従機能付クルーズコントロール」、「AT誤発進抑制制御」、「各種警報(車線逸脱警報、ふらつき警報、先行車発進お知らせ)」の4つの機能から構成される。

スバルの「アイサイト」は、「AT誤発進抑制制御」、「ふらつき警報・先行車発進お知らせ」などの「e-Assist(イーアシスト)」にはない機能(安全装備)を持っており、安全装備の充実度としては、スバルの「アイサイト」の方が上だ。
また、スバルの「アイサイト」は2つの車載カメラを用いて運転の状況などの情報を取り込むのに対し、「e-Assist(イーアシスト)」は、レーダー(車間距離検知)とカメラ(車線検知)を用いて運転の情報を取り込む仕組みだ。

そのため、カメラを用いるスバルの「アイサイト」が弱い逆光などに、レーダーの「e-Assist(イーアシスト)」は強いが、「e-Assist(イーアシスト)」は、アイサイトが検知することができる人や自転車などは検知することはできない。

そのように両者一長一短があるものの、安全装備としての面を考えると、人や自転車まで検知可能なスバルの「アイサイト」の方が技術としては良いとは思う。

■停止状態保持機能

レガシィに搭載されている停止状態保持機能はe-Assist(イーアシスト)は持っていない。
インプレッサやエクシーガ、フォレスターなどはこの停止状態保持機能は持っていないので、こちらの方に近い感じだ。

■価格

三菱の「e-Assist(イーアシスト)」が9万5,000円で、スバルの「アイサイト」の10万5,000円と比べて1万円安い。
これは、三菱がアイサイトを研究してきた上での戦略的な価格だろうと思う。

 

比較してみて考えることは、「e-Assist(イーアシスト)」よりもやはり「アイサイト」の方がトータルの機能(性能)では上であるということだ。

さすが数十年の年月と気の遠くなる走り込みを経て開発されたのものは、簡単に追いつくことは他社もできない。
ちょっと話題が飛ぶが、最近アウトランダーは「PHEV」の発売を発表した。
JC08モード走行時の航続距離が60.2km、エンジンとモーターを組み合わせた動力性能は3.5リッター並み、価格も比較的安価に設定されるなど、とても魅力的な1台になっているようである。

「e-Assist(イーアシスト)」よりも「アイサイト」の方が技術は勝っていると思うが、このPHEVの魅力は現在のスバル、またはレガシィにはないものだ。

レガシィでもこんなグレードがあるととても面白いと思し、このPHEVというものではスバル(レガシィ)は負けている。

 

 




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