新型インプレッサ(2011年発売)をレガシィ乗りが試乗してみた(評価・インプレッション)

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新型インプレッサは買いか?

発売してすぐに販売目標の何倍ものオーダーを抱えるほど販売が好調なインプレッサ。現在(2012年6月)注文したとしても納車まで数ヶ月かかるという。

たしかに性能は相当進化していると聞くがどうなのだろうか?
レガシィ乗りの目線でみても、レガシィの代わりとしてなり得るか?そういった意味でインプレッサは買いだろうか?

インプレッサの発売直後、私はレガシィの ディーラーでの整備のついでに試乗させてもらうことができた。評価・インプレッションについて以下にまとめてみよう。

新型インプレッサ(2011年発売)の評価・インプレッション

1.ボディー剛性

少し足回りが固くなったと思う人もいるだろう。ボディー剛性が高く、直進安定性が高い。先代から比べると大幅に向上しているように思える。

2.乗り心地

これについては、ボディ剛性が高まった恩恵を受けている。フラットで、少し硬めな気がするが心地良い乗り心地だ。新車で購入した当初は少し固めかもしれないが、走り込むごとになじんで程よい固さに収まるだろう。

3.乗り味

レガシィと比べて軽快で街中での取り回しが楽だ。レガシィは乗り味が重厚な感じだとすると、インプレッサは軽快な感じ。しかし、これはこれで悪くない。

4.リニアトロニック(CVT )

リニアトロニックは、よくできていて、CVT にありがちな加速の遅れのようなものがほとんどない。通常のトランスミッションのような感じだ。

5.マルチファンクションディスプレー

表示内容や画面デザインのつくり込みのレベルが高い。マルチファンクションディスプレーはレガシィにもぜひ欲しいと思う(2012年の年次改良で反映済み)。

6.室内の作り込み

レガシィと同じぐらいの作りこみ。価格が高いのだからレガシィの方が優れているべきだが、レガシィの内装がもう一歩なので、新型のインプレッサはレガシィに負けていない。旧型のインプレッサと比較すると大きな進化だ。

高級ではないものの、決して安っぽくもない感じでよい。

7.アイサイト

一部を除いて(後述)ほぼ同じだ。私が乗っているのはアイサイトが登場したB型(2010年)だが、この2012年の新型インプレッサは、アイサイトも進化させているとのことだ。

たしかにアイサイトを使用しての発進加速は力強くなっている感じはした。しかし、大きく変わっている程ではないとも感じた。それだけに最初からアイサイトが良くできていたということだろう。

8.アイサイトの停止状態保持機能

レガシィと異なり、インプレッサのアイサイトには、停止保持機能は着いていない。停止保持機能がないと市街地メインで渋滞が多いような地域であれば、ブレーキを踏んでおく必要があり少し面倒な気もする。

しかし、ブレーキを踏むとアイドリングストップが作動して、車内が静かになるから、これも悪くないと思う。

9.アイドリングストップ

いろいろな状況を元に作動させないこともある。私が試乗したときは、エンジンの暖まり方やエアコンの動作などの状況からほとんどアイドリングストップは行われなかった。
そうした意味では制御は緻密なのだろう。

エンジンが非力だった前モデル

私の試乗したのは2000cc(NAエンジン)のモデルだった。以前に旧モデルをレンタカーで乗ったことがある。

それは2000ccモデルではなく1000cc代のモデルだったが、とてもボディはよくできていたのだが、エンジンは非力だと感じた。しかし、新型の2000ccモデルは非力だとは全く感じなかった。

ターボみたいなものが必要でなければ必要十分で、ノンターボとしては十分に速かった。

インプレッサのアイサイトはどうなのか?

レガシィのアイサイトとインプレッサのアイサイトは一部機能を除いてほとんどが同じであり、どちらも使い勝手に優れた運転支援システムだ。

しかし、唯一の違いがある。それは、停止保持機能の有無だ。停止保持機能を備えていないインプレッサのアイサイトであるが使い勝手的に問題がないだろうかと考える人も多いだろう。

使う場所によって異なる?

考えるところ、アイサイトの利用が都市部でない田舎の道がメインであったり、または高速道路メインで考えるならば全く問題ないだろうと思う。

逆に、都市部の一般道や首都高速のような都市高速などで、頻繁に停止するような場面が多い場合には場合には停止保持機能があったほうが便利だろう。

ポイントは完全停止する場面の多さ。

ポイントは完全停止する場面の多さである。停止保持機能がどうしても欲しいという場合には、レガシィになってしまうと思うがサイズ的な問題や予算的な問題等により、それも難しい場合もあると思う。

そのような場合に迷わずインプレッサのアイサイトを買っても良いだろう。なぜなら、停止保持機能がないもののそれも考えても余りあるくらいアイサイトのクルーズコントロールは便利だし安全だ。

停止保持機能はないものの、前の車が完全に停止した場合自車の完全に停止するところまではやってくれるし、何よりももっと高価なレーダークルーズコントロールよりも操作は滑らかで正確だ。

しかも、プリクラッシュブレーキなどが、追突などのよくある事故を防いでくれる。決してぶつからない車ではないがぶつかる可能性を大幅に減らしてくれる車だからだ。

そのような意味でハイブリッドカーや電気自動車にはない安心感のようなものを持っていると思う。

 多くの面においてレガシィと同等の水準。コストパフォーマンスも高い。

現行のレガシィと比較しても、乗り味の重厚感とエンジンの馬力(またはトルク)アイサイトの停止保持機能の部分を除いては、多くの面においてレガシィと同等の水準を持っているように思う。

何らかの理由で、レガシィからインプレッサに乗り換えることになったとしても、大きく不満を持つことも少ないだろう。

しかし、私の場合は、自動停止保持機能があったほうが良い(家の周りでは渋滞が多く、ストップアンドゴーが多いため使い勝手がよい)と思うので、やはりレガシィのほうが良いと感じるかもしれない。

レガシィのノンターボモデルを検討しているのであれば十分に検討の余地があると思う。何よりレガシィと比べると車両本体価格も安く、燃費も良いためコストパフォーマンスは高い。

特に、スバルのアイサイトという機能に魅力を感じている人、または現行のレガシィに対して、車体が大きすぎると考えている人にとっては、むしろレガシィよりお勧めになるだろうと思う。




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